赤ちゃんの鼻水は吸引を正しくすれば止まり、咳や病気の予防になる

赤ちゃんの鼻水は、汚い空気や、冷たい空気で量が多くなります。さらに、ウィルスやハウスダスト、アレルギー性物質などが入ると、今度は、それを出そうとさらに多くなります。

赤ちゃんがくしゃみなどで、鼻水を鼻から前に出している間は、それほど問題ではありません。

しかし、赤ちゃんは自分で鼻がかめませんので、お母さんがそれを出してやらなければいけません。

そうしなければ、赤ちゃんの鼻水は鼻の奥に溜まり、それが寝る時に顔を上に向けることで喉に下りてきます。鼻の中にウィルスやハウスダストが含まれていると、やがてそれは喉に炎症を起こし、咳となって現れます。

赤ちゃんの喉に溜まった鼻水は、今度は炎症とともに痰になり、それが上手く出せない赤ちゃんは、ゼロゼロと音を立てながら、それを喉にとどまらせておく事になります。

鼻水や痰にウィルスなどが含まれていて、それが気管支に入り、炎症を起こすと気管支炎を起こし、ゼーゼー、ヒューヒューといった喘鳴(ぜんめい)を出す、喘息に近い症状がでてきます。

ウィルスが肺に入ると、それが肺炎を引き起こしたりします。

参考 白クマ先生の子ども診療所|日本医師会 鼻水、鼻詰まり

ですから、赤ちゃんの鼻水は、きちんととってやることがとても大事で、そうすることで、赤ちゃんの健康をしっかり維持できるようになるのです。

この記事は、赤ちゃんの鼻水の正しい吸引の仕方、鼻水からはいってくるウィルスで起る病気などをまとめてあります。

この記事を読む事で、赤ちゃんの鼻水をきちんととる正しい方法がわかり、赤ちゃんが健康で健やかに過ごせるようになります。

赤ちゃんの鼻水は、見えないくらい鼻の奥に溜まり、風邪や中耳炎、結膜炎などの原因になる

赤ちゃんの鼻水は、ウィルスやアレルギー物質などが体の外から侵入するのを防いでくれています。その為、赤ちゃんの鼻水は、何らかの病気の前触れかもしれません。

まず、ウィルスやアレルギー物質などの侵入があると、くしゃみとなってそれを排除しようとします。赤ちゃんがくしゃみをしたら、ウィルスや埃、カビなどが空気中を舞っている可能性があります。

その場合、加湿器などで湿度を上げてあげましょう。赤ちゃんの鼻水がさらさらで透明であれば健康上問題がないと考えてよいでしょう。その場合、温度が低いと鼻水が多くでますので、エアコンや冷房の温度を調整したり、温めることで鼻水が治まることもあります。

湿度が上がると鼻水も出やすくなりますので、拭き取ってやる事で、ウィルスなどを未然に防ぐ事が出来ます。

赤ちゃんの鼻水が、風邪が原因であれば、鼻や喉にウィルスが入って炎症を起こし、通常は熱が出ます。発熱があれば病院に行くタイミングです。

ウィルスでなければアレルギー性鼻炎のように、特定の物質が赤ちゃんの体に反応しているのかもしれません。ひどくならなければ熱はでないことが普通です。

熱もなく、呼吸も困難にならなければ、鼻水だけの為に薬は飲まない方がいいでしょう。市販薬も使わない方が無難です。

理由は、薬で鼻水をとめると、それ以上、ウィルスやほこり、アレルギー物質を防ぐ事ができなくなってしまうからです。それらが体内に入ると、別のウィルス性の病気を引き起こしやすくなってしまいます。

それよりも後から紹介するように、出過ぎて、溜まってしまった鼻水だけをきちんと吸引してやる事です。

赤ちゃんは熱が出ると、汗をかいて熱を下げようとします。赤ちゃんの体は小さいので、すぐに脱水症状に近い症状を起こしますので、汗をかいたら水をマメに上げる事を忘れないでください。

汗と同時に電解質も奪われますので、経口補水液やポカリなどを与えると効果的です。ただし、塩分のとり過ぎは赤ちゃんにとって危険ですので、かならず分量を与えすぎないようにしてください。

鼻水は溜まりすぎると、横になった時に喉に下りてきますので、それが鳴っていびきのように聞こえる事もあります。

赤ちゃんは口で息をするのが苦手ですので、いびきのような音が聞こえたら、それは鼻水が喉に溜まって音を出していることを疑ってください。

赤ちゃんは鼻水で鼻がつまると口呼吸が出来ずに息苦しいので、辛そうにしていれば枕を高くしてやるか、上半身を立てるようにして寝かせてやると呼吸も楽になります。

うつぶせにすると、ほこりやダニ、ハウスダストなどを吸って鼻水がでやすくなるので、頭を上にするのがいいでしょう。

赤ちゃんの鼻水や痰などで辛そうにして寝れないときは、ヴィックスヴェポラップなどの塗り薬を足に塗ると効果があるようです。理由は、鼻や喉の粘膜にある線毛(せんもう)というものが水分やメントールで活発になるからです。

参考 日経ウーマン カゼ・インフルに:水分補給でウイルス排出

ヴィックスヴェポラップの主要成分であるdl-カンフルという成分は、冷たいと感じる神経を刺激するだけで、実際に冷やす訳ではないので、赤ちゃんに使っても安全です。

赤ちゃんは鼻水で鼻が詰まると、母乳やミルクが吸えません。また、赤ちゃんは咳を我慢できないので、授乳中に咳をすると嘔吐することもあります。離乳食でも同じ事が起きます。これらは、赤ちゃんの鼻が通れば改善します。

どの場合においても、赤ちゃんの鼻水を正しく吸引して取り除いてやる事が必要なのです。赤ちゃんの鼻水は吸った方がいいと覚えておきましょう。

赤ちゃんの鼻水の吸引の正しい方法、吸引器の正しい使い方を知れば、咳や中耳炎、ウィルス性の病気の予防になる

赤ちゃんの鼻水を吸引する事は、とても大事な事です。何故なら、赤ちゃんの咳、中耳炎やあらゆるウィルス性の病気は、ほとんど鼻から入ってくるからです。

赤ちゃんは、耳と鼻の距離が近く、鼻のウィルスが耳に移動しやすく、その為、赤ちゃんには中耳炎が多くなります。

また、赤ちゃんは自分で鼻水をからだの外に出せません。その為、赤ちゃんの中に鼻水が残っていると、それが喉に落ちて、それが溜まり、ゼロゼロ、ゼコゼコと音を立てたりします。

ゼロゼロという赤ちゃんが体が弱いとよくいわれたりするのは、その喉にたまったウィルスなどが中耳炎を起こしたり、肺炎を起こしたり、様々な病気を引き起こすからです。

何故、赤ちゃんの鼻水を吸うことで、赤ちゃんが健康でいられるようになるのか、以下のページが参考になります。

参考 耳鼻咽喉科かめやまクリニック 鼻水について

では、赤ちゃんの鼻水をただ吸うということだけでいいのか、と簡単に考えて、スポイトや綿棒などを使って鼻水をとってもあまり意味がありません

また、お母さんの口を直接、赤ちゃんの口につけて吸うと言うような事は、ウィルスがお母さんに移ってしまう危険がありますので、赤ちゃんの鼻水を直接吸うのは止めた方がいいでしょう。

その理由は、赤ちゃんの中耳炎や、赤ちゃんの咳、赤ちゃんのあらゆるウィルス性の病気の原因は、鼻の前から出てくる鼻水ではなく、鼻の奥の方の副鼻腔というところに溜まった鼻水だからです。

赤ちゃんの副鼻腔に溜まった鼻水は、鼻から見えないのが普通です。大人でさえ、鼻をかんでもなかなか出てきません。赤ちゃんは尚の事、この鼻水を出す事が出来ません。

そこで、きちんと吸引器を使って吸ってあげましょう。吸引器は赤ちゃんの鼻水を強く吸いすぎる事もないので安心です。

どのようにしたら上手く吸えるのか、使い方については、以下のページを参考にしてください。

参考 耳鼻咽喉科かめやまクリニック 子供さんの鼻をうまく吸う方法

赤ちゃんは最初は嫌がるし、暴れるかもしれません。しかし、無理してでも鼻水を吸引してやるうちに、鼻水をとった方が快適になると言う事を学習していきます。

最初は大変ですが、赤ちゃんの健康の為に鼻水を吸引してあげましょう。吸引器はamazonでも千円程度で購入できるものが市販されています。色々と試してみて、鼻の奥にある鼻水を吸える吸引器を探しましょう。

ママ鼻水トッテ


メルシーポットは電動の鼻水の吸引器で、吸引力もあります。

鼻水が粘り気をもつ、固い場合は吸い出しにくいので、塩水を使った食塩重曹水を作って点鼻してやるとゆるくなります。食塩重曹水の作り方は、以下のページを参考にして下さい。

参考 耳鼻咽喉科かめやまクリニック 鼻水の粘り気が強くて、うまく吸えない場合

お風呂に入っても、鼻水はゆるくなりますので、入浴中やお風呂の後に鼻水を吸引するのも効果的でしょう。

慣れないうちは、病院に行って吸引してもらってもいいでしょう。赤ちゃんの鼻水の吸引は、何科がよいかというと、小児科より専門の耳鼻科の方が適しています。

耳鼻科では、赤ちゃんの耳垢をとるだけでも受診できますので、鼻づまりや鼻水だけを吸引したいという場合も受け付けてくれるはずです。

赤ちゃんの鼻水だけでも受診の目安やタイミングを気にする必要はないでしょう。それくらい、赤ちゃんの鼻水はとっておいた方がいいものです。

赤ちゃんの鼻水を病院で吸うと、お母さんが自分でやるよりもたくさんの鼻水が取れる

赤ちゃんの鼻水は、コツがのみこめるまでは上手く吸えない事が多いと思います。

それに赤ちゃんは、鼻水を吸引されると泣きじゃくったり、嫌がって暴れたりします。それが可哀想で出来ないといわれるお母さんもお見えになりますが、肺炎で苦しい咳をすることや、中耳炎で、膿みが鼓膜を破るよりは余程ましだと考えるべきです。

それでも赤ちゃんの鼻を吸引すれば、鼻づまりや、それが原因で喉に詰まってゼロゼロするよりは、快適だと言う事に赤ちゃんでも気がつくようです。

ですから、最初は大変ですが、慣れてくるまではがんばって吸引しましょう。

そして、たまには、小児科や耳鼻科で、赤ちゃんの鼻を吸引してもらいましょう。何故かと言うと、とれる鼻水の量が決定的に違うからです。

家庭で、赤ちゃんの鼻水をいくら吸っても出るのは、きちんと吸いきれていないということも多いのです。

専門の医者が、専門の道具をつかって赤ちゃんの鼻水を吸引します。家庭できちんと吸引できていたと思っていても、予想以上に鼻水が残っている事を実感する事もあります。

吸引の道具も、カテーテルとオリーブ官と種類があり、それによって長所と短所があります。どちらの方法で吸引するのか、あらかじめ確認しておいてもいいかもしれません。

以下のページが参考になります。

参考 たかはし(高橋)小児科クリニック 大人と小児の鼻水・鼻づまりの考え方の違い

赤ちゃんの鼻水が緑色をしていたら副鼻腔炎(蓄膿症)を疑い、すぐに耳鼻科を受診する

赤ちゃんの鼻水は、通常は透明な鼻水をしています。汚れた空気や、冷たい空気を吸うと、鼻水の量が増えてきます。

そして、ウィルスなどの侵入があると、炎症などを起こし、白血球の死骸などが出てくるために粘り気のある黄色い鼻水になります。鼻水に臭いもでてきます。

黄色い鼻水を吸引せずに放っておくと、黄緑や緑色に近い色に変色したりします。また、最近の量が多かったり、最近の種類によっては緑の鼻水が出る事があります。

炎症が酷くなって出血を伴うと茶色、茶褐色になったり鼻血が混じったりすることもあります。鼻水の臭いも酷くなります。

これは、鼻の奥の方にある副鼻腔という場所に鼻水が溜まって、そこに膿みが出来る症状で副鼻腔炎、または蓄膿症と呼ばれたりします。

しかし、急性副鼻腔炎と呼ばれるものは、多くの人が普通になったりします。その代わり、自然に治癒してしまうものが殆どなのです。

自然に治癒することができるのは、大人は鼻がきちんとかめるからです。

しかし、鼻の奥の方にあるウィルスやハウスダスト、カビや埃などが含まれた鼻水を、いつまでも鼻の奥でズルズルしていると、それは慢性的な疾患となってしまう可能性があります。

鼻水の出入り口が炎症などで塞がってしまうと、鼻水がそこに留まってしまい、繰り返し炎症を起こす事になってしまいます。

できるだけ早めに耳鼻科を受診しましょう。

また、鼻水が青く、青っぱなのようなものが出る場合、タンパク質不足の原因があるようです。こちらも早めに医師に相談するのがいいでしょう。

参考 岩野耳鼻咽喉科 黄色い鼻水の原因と治し方

赤ちゃんの鼻水と、涙や目やにが同時に出たら副鼻腔炎による炎症を疑い、すぐに耳鼻科を受診する

赤ちゃんが鼻水を出して、それが副鼻腔という場所に溜まると、副鼻腔炎を起こす事があります。副鼻腔は、赤ちゃんの目と耳に繋がっており、耳にウィルスなどが感染すると中耳炎を起こします。

目の近くで炎症を起こすと目が腫れるといったことや、視力低下を起こす事もあるので注意が必要です。

炎症は痛みなどを伴ったりします。赤ちゃんが涙を流したり、涙目になったり、それが原因で目やにや充血が出たりするなら、何らかの炎症を疑ってください。副鼻腔炎が酷くなっている可能性もあります

副鼻腔炎が何らかの細菌が原因であると、細菌性結膜炎などが起る可能性もあるようです。

参考 日本耳鼻咽喉科感染症・エアロゾル学会 乳幼児の鼻副鼻腔炎の鼻汁の役割(PDF)

中耳炎もそうですが、副鼻腔炎とセットになっていると、治りにくいばかりか、再発の可能性も高くなります。

同様に、結膜炎も副鼻腔炎のような鼻水が原因で起きているのかも知れません。中耳炎や結膜炎は、お風呂やプールなどが原因で起きると思いがちですが、特に中耳炎は、耳から水が入っても鼓膜があるため、絶対に中耳炎になりません。

中耳炎は、鼓膜の内側で炎症を起こします。その原因は、鼻から来るのです。

同様に、結膜炎などは、目に最近などが感染して起りますが、その経路は、鼻からという場合もあるのです。十分に注意しましょう。

たかが鼻水ですが、赤ちゃんには、色々な病気の可能性がでてきます。マメに、鼻の奥までキチンと鼻水を吸い取ってやる事で、赤ちゃんが健康に過ごす事が出来るようになります。

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