産後のむくみがとれないと悩む女性は多いようです。足、特にふくらはぎのむくみは、健康な女性にも多くみられますが、産後の女性にはもっと多くみられます。
さらに腕や手足、顔まで全身がむくむと心配になってきます。お気に入りの靴が履けなくなったり、結婚指輪がはめられない、はめていたらむくみがひどくて、外せるうちに外しておいたら、今度ははまらないということも普通に起こります。
しかし、産婦人科の医師に相談しても、産後はむくみがでるのは普通だからとあまり真剣には相手をしてくらないのが普通なのです。つまり、医師の対応からもわかる通り、むくみは病気でも何でもないという認識なのです。
しかし、やはり女性ですから、病気かどうかよりも見た目が悪くなるのは耐えられないと思う方も多いでしょう。
また、病気の症状の一つとして産後にむくみが出てくる事も実際にありますので、気になるようであれば、担当医に相談する必要もでてきます。
この記事は、そんな産後のむくみがなぜ起きるのかという理由やメカニズム、その対処法についてまとめてあります。
自分に当てはまると思う産後のむくみの原因を知り、それに応じた治し方で、むくみの解消法を知ることができます。
目次
- 1 産後のむくみの原因は大きくは6つ
- 2 帝王切開や無痛分娩での産後のむくみは、安静にして点滴を打っていたのが原因で、しばらくすると自然に解消する
- 3 産後のむくみが、妊娠中に増えた血液の量が原因なら、1ヶ月くらいで自然に解消する
- 4 産後のむくみが解消されないのは、骨盤がひらいて、内臓が下に降りて静脈を圧迫したままになっているから
- 5 産後のむくみが、なかなか治らないなら、崩れたミネラルバランスを正常にすればむくみが解消する
- 6 産後の手のむくみが、赤ちゃんのだっこによる腱鞘炎などが原因なら、炎症がなくなることでむくみもなくなる
- 7 産後のむくみは、柴苓湯(サイレイトウ)、当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)などの漢方薬などで解消できる場合がある
- 8 産後のむくみが病気の兆候の時は、早めにかかりつけ医に相談して、病気を治す事でむくみを治す
産後のむくみの原因は大きくは6つ
産後のむくみの原因は、大きく分けて6つあります。
一つ目は、帝王切開や無痛分娩で出産した場合です。安静にして点滴を打っていたのが原因で浮腫みます。
二つ目は、妊娠中に増えた血液が、産後まだ解消されないためです。
三つ目は、妊娠によって骨盤が開いたままになっている為です。骨盤がささえていた内臓が下がり、静脈を圧迫したままになっているためです。
四つ目は、妊娠によるホルモンバランスの崩れが産後も続き、血液のミネラルバランスが崩れているためです。
五つ目は、赤ちゃんの抱っこなどで筋肉の疲れが残り、そのわずかな炎症が皮膚を圧迫してむくみがでる場合などです。
六つ目は、産後のホルモンバランスの異常から、何らかの病気が発症する場合です。病気の疑いがあると感じたら、すぐにかかりつけ医に相談しましょう。
産後のむくみは、原因によっていつから起こり、いつまで続くのか分かるものがあります。むくみがひどい、異常だと感じても、自然に治るむくみはいずれは解消していきます。
産後のむくみがどのくらいで解消するかは、原因によって変わってくるのです。
しかし、何もしなければいつまでも治らないものがあります。その違いについて見ていきましょう。
帝王切開や無痛分娩での産後のむくみは、安静にして点滴を打っていたのが原因で、しばらくすると自然に解消する
帝王切開や無痛分娩で出産をされた方は、あまりの体のむくみに驚かれる人が多いです。
このむくみはいつとれるのかと心配になりますが、帝王切開や無痛分娩でのむくみは、病院のベッドで安静にしながら点滴を受けたことが原因ですので、動けるようになるとむくみは徐々に解消していきます。
点滴はほとんどが水ですから、おしっこにならなければ体に残ります。体重も増え、むくみがでてきます。
体の中の水は、血液を通して腎臓に運ばれないとおしっこになりません。ベッドで寝たままだと、血流も滞りがちになり、水分がなかなかからだの外に出ません。
運動もしないのでカロリー消費もすくなく、消費される水分も少ないのに、一定の水分が点滴で補われるのです。
特徴としては全体的にむくみますが、下になっているところが顕著にむくみます。特に上半身をリクライニングで上げている場合、むくみは下半身に移動します。
平らなベッドで顔を下にして横になると、場合によっては顔がむくみます。
また、横に寝ていると、足首のポンプ機能が働きませんから、血液の流れは悪くなります。そして、寝方によっては、静脈を圧迫しますので、それだけでもむくみやすくなります。
そこに点滴になどが加わると、水分量が増え、運動不足になり、血流が悪く、場所によっては静脈を圧迫するということが重なるので、むくみやすくなるのは当然なのです。
象の足のようにむくみがひどくなることもありますが、リンパ浮腫でなければ、産後、動けるようになれば、全身の血の巡りも良くなるので、むくみは自然に解消していきます。
本当に象の足のようになるのはリンパ浮腫といって、乳がんをはじめ、婦人科がんなどで手術の際に、リンパ管が切除されることなどが原因で起ります。リンパ浮腫と呼ばれるむくみは白いむくみなので、一般的なむくみとは違って見えます。
ですから、むくみが酷くても、時間がたてば治るので安心しましょう。
入院中は、出産後の自分の体の調子を整えて、十分に歩けるようになることを待ちましょう。この場合のむくみは自然に解消されるので心配はいりません。
産後のむくみが、妊娠中に増えた血液の量が原因なら、1ヶ月くらいで自然に解消する
妊娠20週後半には、妊娠前より50%近くの血漿(けっしょう)が増えます。血漿とは、血液の透明な部分で水が90%近くを占めます。血液の量が増えるのは、妊婦さんの体が出産時の出血に備えるためです。
血漿の量は、妊娠28週から32週で最大となり妊娠末期までそれが続きます。体の中の水分が増えますので、むくみのピークは妊娠28週あたりから臨月ということになるでしょう。
そして、産後、それはすぐに元に戻るわけではなく、再び時間をかけながら元の血液量に戻っていきます。そのため、妊婦さんはむくみが出やすくなりますが、産後に徐々に解消されていくのです。
心臓を巡る血液量が劇的に変化するのが、分娩から産後数日間です。分娩時には出血で、一時的に血液量が減少しますが、その後数日間は、子宮が収縮し、子宮にプールされていた血液が心臓に戻ってくるため、再び血液量が増えます。こうして増加した血液量が正常に戻るまでに、出産後、約4~6週間かかるといわれています。
産後は、このように体の中に水が多く溜まった状態になりますのでむくみやすくなります。体の全体に水が多い状態になりますので全身がむくみやすくなります。
そして、このようなむくみは、体の下の方に移動しますので、立てば足の甲や手の先の方に移動しますし、顔を下に向けて寝ると顔がむくみやすくなります。
産後の血液量が正常に戻る1ヶ月くらいの期間は、むくみがちになると考えておくと気が楽になるでしょう。
徐々にむくみは解消していきますが、気になる場合は、横になったり、立ったりして、移動したむくみを分散させるなどすると良いかもしれません。
産後のむくみが解消されないのは、骨盤がひらいて、内臓が下に降りて静脈を圧迫したままになっているから
産後のむくみは、血液量の減少と共に徐々に解消していきます。しかし、いつまでたっても解消されないという場合もあります。
それは、骨盤の開きが原因の可能性があります。骨盤は、妊娠中に赤ちゃんが大きくなるにつれて徐々に開いてきます。赤ちゃんを支えるために、その周辺の筋肉も伸びてきます。
骨盤は骨なので、基本的にゆがみません。骨盤がゆがむというのは、分かりやすく伝える為に、そのような表現を使っているので、注意が必要です。
参考 五本木クリニック「骨盤は歪むVS骨盤は歪まない」論争は用語の解釈違いが原因
産後、それらがすぐに戻るわけではありません。そうすると、いままで内臓を支えていた骨盤やその周辺の筋肉がゆるんで、下に降りてきます。ぽっこりお腹が残ってしまう場合は、これが原因です。
内臓が下に降りると、静脈が圧迫されます。妊娠中もそうですが、お腹の下のあたりの血管が圧迫されるのです。そうすると、圧迫された静脈の手前がむくんできます。
足だけがむくみがちになるのは、この骨盤の開きの可能性が高いです。さらに同時に便秘が起ると、大腸がさらに静脈を圧迫します。その場合は、解剖学的に左側がむくむようです。
産後のむくみと頻尿が同時に出る場合は、内臓が膀胱を圧迫するため
内臓が下に降りると膀胱が圧迫されるので、妊婦さんは頻尿の傾向が強くなります。
産後も同じく骨盤が開いたままですと、骨盤を支える筋肉が緩んだままになり、頻尿もそのまま続くことになります。
頻尿の場合は、骨盤やその周りの筋肉の回復に努めるのがよいでしょう。腹圧性尿失禁と診断される場合もあります。
閉経後や出産後は膀胱や骨盤の機能を鍛える女性は閉経による女性ホルモンの欠乏や出産が原因となって、骨盤の底の筋肉(骨盤底筋)が弱くなります。骨盤底筋は、膣と肛門にギュッと力を入れて引き締めてからゆるめる動作を繰り返す体操で鍛えられます。あおむけに寝て足を肩幅に開き、「骨盤底筋を締める・ゆるめる」を朝夕10~20分間で10~20回ずつ繰り返します。
この場合は、骨盤底筋という骨盤の底の筋肉を鍛えることで改善が期待できます。同時に静脈の圧迫も解消されるのでむくみの解消にもなります。
産褥体操(さんじゅくたいそう)は、産後の産褥期(さんじゅくき)に行う体操として知られています。
骨盤の開きを回復したり、ふくらはぎの血行をよくしたり、緩んだお腹の筋肉の回復を目的としたような体操です。これらは、産後のむくみの取り方として充分役立つでしょう。
以下のサイトは、産褥体操を動画で詳しく説明しています。
産後のむくみを解消するのに骨盤ベルトや骨盤ガードルを使う
骨盤の開きを調整する為に、妊娠中も骨盤ベルトなどで腰を支えるなどしていたかと思います。骨盤ベルトは、緩んだ筋肉の代わりに骨盤の開きを締め付けることで、内臓が下がってくるのを抑えます。
産後もしばらくは、骨盤ベルトなどを使うと、骨盤を支える筋肉に負担をかけることなく、徐々に筋力回復をサポートしてくれます。トコちゃんベルトなどが有名で、多くのお母さんも使っていることでしょう。
他には骨盤ガードルなどもあります。産後はこちらの方が利用しやすいかもしれません。骨盤ベルトをすることで、内臓の下がってくるのが抑えられると、血液の流れもよくなりますので、下半身のむくみは徐々に回復してくるでしょう。
産後のむくみを解消するマッサージのコツ
マッサージなどもする場合は、骨盤を安定させてやると効果が高いです。まずは、血管の圧迫から解放してやるのが先決です。足の先から根元に向かってマッサージをします。
足首を上下させる運動も効果的です。座りながらでもできますし、足首を動かすことで、ふくらはぎの筋肉を収縮させ、足のポンプ機能を使って詰まり気味の静脈に血液を循環させます。
足のむくみが気になる人の多くはご存知と思いますが、ふくらはぎの筋肉は、足の先の血液を心臓に戻す際に大きな役割を果たしてします。足を上下させることで、血液を心臓に送ることができます。
この場合も、骨盤を安定させ、血管が圧迫されない状態で行うのが効果的です。座っている場合は、足の太ももが椅子に圧迫されることもありますので、座り台などを使うとそれも解消されやすくなります。
骨盤の開きが原因で、下半身がむくむ場合の特徴は、睡眠をとって翌朝になると幾分かましになることです。
これは、寝ている間は、横になることで内臓が血管を圧迫することから解放されるからです。
起きているときでも、ちょっと足を上げてやるだけで血液の流れがスムーズになり、溜まった水が静脈へ流れていきますので、まめに足を上げたり、足首を動かしたりするとよいでしょう。
ウォーキングなども、歩き方がしっかりとふくらはぎの筋肉を使う歩き方をすると効果が上がります。歩き方が悪いと、効果が薄くなりますので、しっかりとアキレス腱を伸ばすような歩き方をしましょう。
ウォーキングでなくとも、ストレッチでも同じ効果が得られます。ストレッチは、アキレス健を伸ばす、縮めるなどして、ふくらはぎの筋肉の収縮を意識して行います。
産後のむくみが、なかなか治らないなら、崩れたミネラルバランスを正常にすればむくみが解消する
皮膚の細胞間と、静脈やリンパ管は小さい穴で血液が行き来しています。静脈などを圧迫すると、血漿とよばれる血液の成分から、水だけが残ってしまい、赤血球や白血球、血小板などだけが静脈やリンパ管に流れて行ってしまいます。
要は、血液が濾過されて、水だけが皮膚の中に取り残されてしまうような感じです。
これは、血液の塩分(ナトリウム)バランスが崩れても起こります。塩分は水を引き付けます。塩は放っておけばすぐにしけて固まるように、空気中の水分でさえ取り込んでしまいます。
血液のナトリウム濃度が高いと、皮膚の細胞間で水を抱え込んでしまいます。そうした状態を解消するには、血液のナトリウムバランスを正常にすることです。それはミネラルを摂取する事で解決します。
溜まった水を血管に運んでやることができれば、やがては腎臓でおしっこになって出てくるのでむくみが解消するのです。
妊娠中は、様々なホルモンがお母さんの中で出てきますので、それが原因でミネラルバランスも崩れてきます。それが産後も続いてしまうこともあるのです。
また、授乳中のお母さんは、母乳を通じてミネラルを赤ちゃんに与えますので、自分の体の中のミネラルが不足する事も出てきます。
血液のミネラルバランスが崩れ、ナトリウム(塩分)濃度が高くなると、全身がむくみがちになるので、目の周り、まぶた、顔や手などもむくみがちになってしまいます。
また、全身のむくみは、じっとしていると下の方へ移動しますので、寝起きはむくみが目立ちます。寝不足とむくみが関係あるように思いがちですが、むくみが移動した事でそう感じやすくなります。
産後のむくみは血液のナトリウム(塩分)濃度が高いと溜まりやすい
よく塩辛い物を食べると体がむくむと言います。一時的に、体の中の塩分濃度が高くなり、水分を抱え込んでしまう為です。
しかし、数日で血液の塩分濃度が戻ると、抱え込んでいた水分が、静脈を通じて腎臓に送られます。そこでおしっこになって、からだの外に出る事でむくみが解消するのです。
ところが、体の中の塩分濃度が濃いままだと、いつまでたっても水分が静脈に移動しません。静脈に水が移動しないと、腎臓でおしっこになりません。体の中の水が減らないので、体重も減らない、痩せないままになります。
体の中の塩分濃度を調整するのは、カリウムというミネラルです。カリウムとナトリウム(塩分)はお互いにバランスをとって血液中に分散しています。
カリウムは、静脈に水分を引きつけますが、ナトリウムは皮膚の細胞間に水分を引きつけます。
従って、むくみを解消するには、体の塩分バランスを整えるカリウムを多く摂取することです。カリウムが多くなれば、皮膚の細胞にある水を血管にながしこむ事が出来るのです。
カリウムはバナナなどに多く含まれますし、サプリでとるこもとできます。カリウムのサプリは少ないですが販売されています。
食品からも比較的簡単にとれますので、カリウムを多く含む野菜や果物などの食べ物からとるほうが簡単な場合もあります。ミネラル補給には、ポカリのようなスポーツドリンクもよさそうですが、糖分が多く、思ったよりミネラルが少ないです。100ml中にカリウムは20mgしか含まれません。
カリウムの推奨摂取量は成人女性で1800mgです。むくみの解消を目指すなら、それ以上の摂取が必要です。カリウムは、腎臓が悪くなければ、とり過ぎによる害はほとんどありません。
また、妊娠中からサプリでミネラルバランスを整えておくと、産後のむくみ対策として予防にもなります。
産後のむくみは、むくんだ皮膚に圧をかけることでも解消する
血液中のミネラルバランスを調整してやる事で、皮膚の細胞に残った水を静脈に送り、腎臓を経ておしっこになることでむくみは解消します。
しかし方法はそれだけではなく、皮膚の細胞を外側から、静脈に向かって強制的に圧力をかけてやることでも同様にむくみは解消します。
それは、リンパ浮腫などのむくみの治療に圧迫療法として弾性ストッキングが使われる事からも明らかです。
リンパ管が詰まってむくんだ皮膚に圧力をかけてやることで、溜まった水を静脈に流し込んでやるのです。これは普通のむくみにも有効です。
リンパ浮腫の治療には、弾性ストッキングという、とても圧力の強いストッキングを使いますが、通常のむくみには、それほどきついものは必要ありません。
圧着ソックスと呼ばれる物が市販されています。そのようなものを使って、皮膚から静脈やリンパ管に向けて圧を加えてやることで、皮膚に溜まった水を血流に戻してやることができるのです。
マッサージなどは、それを意識してやると効果が高くなります。足の先端、甲の部分などを握って押さえてやるような感じです。水の溜まっているところに全体的に圧力を加える感じです。
そのため、むくみを解消する目的で靴下やソックスを選ぶ際には、足を温めるというより、足に圧をかける目的で選ぶといいでしょう。
ストッキングも腰から下に圧をかけますので、効果はあるでしょう。しかし、効果的なのは圧着ソックスのような専用のものが適しています。
市販品では、スリムウォークやメディキュットなどが有名です。むくみの程度によって使い分けてもよいでしょう。
足浴、足湯はむくみの解消によさそうですが、これは、圧着ソックスと同じように水圧が筋肉の動きを補助するのと同時に、皮膚側から圧がかかることで、細胞間にたまった水を静脈やリンパ管に押し戻す作用が期待できるからです。
ですから、むくみの解消には、必ずしも温かいお湯である必要はないでしょう。
産後のむくみの解消に利尿作用のあるノンカフェインでミネラル豊富なルイボスティー
利尿作用の高いものにカフェインは良く知られていますが、体から水分を出すのに、水分をとらなければいけないので効率的ではありません。
また、産後はカフェインを控えたいお母さんも多いと思います。
そこで、ルイボスティーなどは、お茶ですがカフェインがほどんど含まれていないという特徴があるので、産後のお母さんにも安心できる飲み物の一つです。
しかも、ルイボスティーにはミネラルが豊富という特徴があります。しかし、茶葉にはミネラルが豊富でも、お茶にすると必ずしもすべては溶け出ませんので、大きな期待をする程ではないかもしれません。
紅茶やコーヒーの代わりに飲むには適しています。ルイボスティー以外にも、ハーブティーなどもカフェインレスでミネラルが含まれている物も多くあります。
ルイボスティーの成分の一例は、以下のサイトで確認できます。
産後の手のむくみが、赤ちゃんのだっこによる腱鞘炎などが原因なら、炎症がなくなることでむくみもなくなる
産後、とくに第一子の誕生の時は、まだ赤ちゃんの扱いになれていないこともあり、だっこなで腕がいつの間にか腱鞘炎(けんしょうえん)を起こし手のしびれなどが起ることがあります。
手や指先に痛みやしびれを感じたら、筋肉に何らかの炎症があると疑ってみましょう。腱鞘炎を解消するのは、だっこの仕方を工夫することです。以下のページが参考になります。
参考 ひろゆらり鍼灸接骨院 産後ママさんの腱鞘炎は使い過ぎが原因ではない!?
また、赤ちゃんを抱っこすると、足の裏にも負担がかかりますし、体の他の筋肉にも負担がかかります。普段使ったことのない筋肉、あるいは、妊娠中はそれほど筋肉を使わなかったため、至る所が筋肉痛になりやすくなります。
筋肉痛は、筋肉が炎症を起こすことですから、その周辺は程度の差はありますが、熱などをもって腫れてきます。
腫れというのは、動脈側の血管が太くなることで皮膚が赤く見えることです。同時に血管の壁の隙間が拡がります。
動脈には、静脈と同じく、皮膚の細胞の間で血液が行き来しますが、動脈の毛細が太くなることで静脈のつまりと同じように水がたまってきます。
その為、腫れがある周辺にはむくみが出来やすくなります。
局所的に痛いと感じるところがあって、その周辺にむくみが出る場合は、そういった筋肉痛が原因のことがあります。
腕や足に痛みやしびれがある場合は、できるだけ冷やすのがいいでしょう。血流が余計に悪くなりそうですが、痛みや炎症は冷やすのが炎症を小さくすることにつながります。
結果的に太くなった動脈の血管が元通りになる事で、たまった水の流れが元に戻り、むくみが解消されます。
産後のむくみは、柴苓湯(サイレイトウ)、当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)などの漢方薬などで解消できる場合がある
産後のむくみを解消するのに薬を使う方法がないわけではありません。体の水を外に出すのは、利尿剤が真っ先に浮かびます。しかし、利尿剤は、心不全などに処方される薬で、たんなるむくみでは処方されません。
産後、母乳で育てているお母さんは、薬に対しても神経質になります。そこで、むくみを解消するものとして、比較的安心と考えられている漢方薬を、産後のむくみの解消に考えるお母さんも多いようです。
市販されている物もありますが、漢方薬を扱う産婦人科の医師に相談の上、処方してもらうか、かかりつけ医師の許可をもらうのがいいでしょう。
柴苓湯(サイレイトウ)、当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)などがむくみの漢方薬として有名です。当帰芍薬散は妊娠の腹痛に使われ、その他の妊娠、出産に伴う様々なトラブルに効くそうです。
他にも利尿作用のあるもので、五苓散(ゴレイサン)、防已黄耆湯(ボウイオウギトウ)なども有効のようです。
参考 中村記念愛成病院 産後の腰痛
参考 掘産婦人科 妊娠中の漢方治療
産後のむくみが病気の兆候の時は、早めにかかりつけ医に相談して、病気を治す事でむくみを治す
産後のむくみは、自然に治る物と、骨盤や血液のミネラルバランスをとる事で治るものとありますが、その他にも、出産によるホルモンバランスの崩れで、なんらかの病気になることが原因でむくみがでることもあります。
産後のむくみと妊娠高血圧症の関係
一昔前は、妊娠中毒症といって、浮腫み(むくみ)、高血圧、蛋白尿が一つでもあると、そのように診断されていました。
今はむくみと尿タンパク単独では、特に問題のない症状と考えられています。従って、むくみがあれば、高血圧であるとは考えません。
しかし、妊娠高血圧症候群などが原因で足がむくむことはあります。
高血圧は、その字の通り、静脈に通常よりも高い圧力がかかるので、静脈が圧迫されるのと同じようなむくみの症状がでてきます。
妊娠高血圧症は、産後に血圧高いのが解消されますが、そのまま高血圧が残ってしまう場合もあります。しかし、それは、そもそも妊娠前からの高血圧が原因と言われます。
高血圧は血管が拡張しますので、頭痛の原因にもなります。心臓の鼓動に合わせて、頭がずきずきするのは、血管の拡張が原因です。
産後にむくみと一緒に頭痛が起りがちなときは、高血圧を疑ってみましょう。治療が必要になりますので、かかりつけ医に相談する必要があります。
産後にむくみと一緒に息苦しいと感じるときは、心臓の病気の可能性を疑う
産後にむくみが出て、息苦しいと感じるときは、注意が必要です。それは心臓の病気の可能性もあるからです。
産後に息苦しいと感じることがある場合、心臓から血液を通じて酸素が上手く供給されないことが原因の場合があります。酸素が足りないので、息苦しさを感じるのです。
妊娠中は出血に備えて、体の血液が固まりやすくなります。産後もしばらくは血液が固まりやすく、さらに心臓のポンプ機能が弱いと、血栓にもなりやすくなります。
最近、産後にこのような特徴のある病気が認知されるようになり、ある一定の割合で、産後に突然、周産期心筋症(心不全)と診断されることがあります。
心不全が起こると、腎臓への血液量が減ります。すると腎臓で作られるおしっこが少なくなりますので、残った水が体の中に溜まります。それがむくみとなって現れるのです。
むくみはそのため、全身に及び、体重も増加したまま、減らないということがあります。
産後にむくみと息苦しさがつづくようであれば、必ず医療機関を受診してください。
周産期心筋症と診断された人の8割は、産後の息苦しさを感じ、4割近い人が全身のむくみを感じて医療機関を受診しています。以下のページが参考になりますので、自分に近い症状がないか確認しましょう。
参考 国立研究開発法人国立循環器病研究センター 周産期心筋症
産後のむくみの原因が、腎臓の病気のこともある
産後にむくみが出て、微熱が続いたり、動悸がしたりすると腎臓に異常がある可能性もでてきます。
腎臓はおしっこを作る臓器です。おしっこが正常に作られないと、水は体の中に残ったままになり、体にむくみがでてきます。
腎臓病は、むくみがでたら真っ先に疑われる病気の一つです。しかし、産後のむくみは一般的なため、腎臓病がかくれていても気がつきにくいということになります。
産後、1ヶ月を経過しても、むくみが治らない、骨盤のケアをしても頻尿が続くというような場合は、医師にその旨を相談してみましょう。
また、妊娠中は子宮などの内臓が下がる事で膀胱が圧迫され、頻尿になりやすいので、産後もそれが続いていると思ったら、膀胱炎になっているということもあります。
女性は、弾性に比べて尿道が短いので、出産の際にばい菌などが尿道を伝って膀胱炎を引き起こす事もあります。
膀胱炎は、膀胱から尿管や腎盂(じんう)とよばれる腎臓の一部へと細菌が繁殖することがあります。腎盂腎炎(じんうじんえん)と呼ばれ、微熱や悪寒、吐き気や倦怠感などの症状がでます。
産後にむくみだけでなく、頻尿に加えて、発熱と悪寒を伴う倦怠感がある場合は、腎臓の異常の可能性も考えて、医師に相談しましょう。
産後にむくみ、頻尿、倦怠感などはよくあることなので、気づかずにいると最悪は命の危険にもつながりますので注意しましょう。
お読みいただきありがとうございます。ランキングに参加しています。下のバナーをクリックしていただくと、ランキングの順位が上がり、励みになります。
にほんブログ村
この記事はあなたのお役に立ちましたでしょうか?もし少しでもお役に立てれたのなら、他の方にも下のボタンから共有をお願いします。また、ご意見やご感想などありましたらお気軽にコメントをお願いします。