肉汁たっぷりのハンバーグはマスコミが作った嘘

よくテレビなどで見る「肉汁たっぷりのハンバーグ」。ナイフを入れると、あふれるくらいの肉汁がしたたってきて、それを見ていた一同が「おいしいそう!」と声を上げる。

だが、ちょっと待って欲しい。本当にあのようなハンバーグがおいしいのか疑問に思わないだろうか。

というのも、我が家は、こう見えても結構グルメだったりして、ファミリーレストランではないレストランでハンバーグを結構食べてきたのだが、どこで食べてもナイフを入れて肉汁が溢れ出てきたようなハンバーグに出会った経験がないからだ。

レストランのハンバーグを見れば、肉汁は見当たらない

最近は、ハンバーグと言えばもっぱら鉄板焼きのお店で子供が注文するのだが、その時の写真を見ても肉汁なんて出ていない。子供用に、シェフにナイフをいれて食べやすく切ってもらうのだが、ナイフを入れる時に肉汁がジューッなんてことは全くない。

肉汁のでないハンバーグ

そこでよく考えて欲しい。ハンバーグにはソースがかかっている。デミグラスソースであったり、大根おろしに和風ソースだったり。そこに肉汁があふれてきたらどうなるだろうか?ソースが絡まない。大根おろしに肉汁なるものがまぜまぜになる。

我が家のハンバーグは肉汁たっぷり

そんなハンバーグを食べる事もある。それは何を隠そう、ママが作ったハンバーグだ。ママが作ったハンバーグは肉汁たっぷりのジューシーなハンバーグだ。一見、旨そうに見えるこのハンバーグ。しかし、いつも文句を言うのだが、ソースが本当に絡まない。

今日はおろしハンバーグだ!なんて子供みたいに喜んでいると、大根おろしを絞ってのせているにも関わらず、肉汁のおかげでポン酢と大根おろしがしゃびしゃびになる。

もし、その肉汁なるものがおいしさや旨さの象徴であるなら、その肉汁をスプーンですくってすするはずである。しかし、そんなことは誰もしないだろう。我が家で子供が肉汁をすするシーンに出くわした事も無い。

テレビを含め、そのようなシーンを見ることもない。当然だが、私もした事はないし、しようと思った事もない。水と油と肉のカスのようなものが混じっていて、はっきり言っておいしそうには見えないからだ。

それに肉汁と混ざったソースをつけて食べるハンバーグははっきり言っておいしくない。そんなソースをつけるくらいなら、新しくソースをかけ足して食べる。

本当においしいハンバーグは肉汁がでない

本当においしいハンバーグとは、肉汁がでないハンバーグだ。心の中ではそう思っていたが、世間ではそれを否定する意見ばかりでとても声を大きくして言える状況ではなかった。しかし、最近、日本一のハンバーグ職人と呼ばれる神奈川県は青葉台の「アッシェ ドール タケウチ」というお店ののシェフである竹内総司さんが、はっきりそう言い切ったのを聞いて、長年、なんとなくそう思っていた事が確信に変わった。

私がおいしいと思うハンバーグは肉汁なんかでない。その代わり、口に入れて一口、二口と噛む毎に肉汁があふれてくる。そう、肉汁とは、ナイフを入れた時に出るものではない。肉汁とはハンバーグを口の中で噛んだ時にジュワーと溢れ出てくるものだ

その竹内シェフが言っていたのだが、肉汁が出てくるのは、お肉の旨味が水分と一緒に逃げてしまっている状態だと言っている。まさしく、自分が思っていた事と一致する。旨味が水分と混ざるのでおいしくない。だから溢れ出る肉汁なんか誰もスプーンですくって飲んだりしない。フランス料理のようにパンにつけて食べる事もしない。

旨味というのは、水分を飛ばす事で濃縮され、本当においしくなる。その究極がビーフジャーキーのようなものだろう。

何故、ハンバーグを最後にオーブンで焼くのかが分かった

そこで思い出すのが、お店のハンバーグはフライパンで焼いた後にオーブンでさらに焼くということだ。私はなぜオーブンで焼く必要があるのだろう、とずっと疑問に思っていた。鉄板焼きでは、蓋をかぶせて蒸し焼きのように焼いているが、これがオーブンの代わりになるのだろう。

家でハンバーグを焼くときも蓋をして焼くが、その時にすでに溢れるくらいの肉汁がでてくる。しかし、鉄板焼きでシェフの焼くのを見ていると、そんな肉汁は出てこない。恐らく仕込みの段階で何かコツがあるのだろう。

私はずっと、オーブンで焼いたらハンバーグがパサパサになるだろうと思っていたが、これはどうも余分な水分を飛ばす行程なのだなと思うようになった。水分が飛んで、旨味だけがハンバーグに残る。それくらいの温度調整をしているのだろう。実際シェフの作るハンバーグは焼くだけでも30分くらい時間をかけるようだ。それにさらにオーブンで焼き上げる。ハンバーグの単品で4800円というのは納得のできる金額だ。

ということで、今度、我が家でハンバーグを作る際には、最後はオーブンで焼くよう試してみようと思う。ママは面倒くさがるだろうが、おいしいものを食べるには試行錯誤と手間が必要だ。

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